「スピード感」

 安倍元首相あたりが言い出したと思うのですが、ここ数年、「スピード感」という言葉が作られ、使われています。
 何かの政策を行なう時「スピード感を持って進める」と言うのですが、実際にそれが迅速に行なわれることはありません。
 だいたい、本当に迅速に行なうつもりなら「スピードを上げて進める」などの、以前から使われている言いかたでいいわけです。
 つまり、この言葉の真意は「スピードがあるような感じだけを出して進める」なのです。
 だから本当にスピードが出るわけがありません。
 逆に言えば、「スピード感」という言葉が使われたときは、「即座に実行する気はない」というのが本音なのだな、と理解しておけば間違いないとも言えますね。