清濁併せ呑む?

 「清濁併せ呑む」というのは、「善人も悪人も受け入れる心の広い人」という意味の言葉です。
 昔から、なぜ悪人を受け入れると心が広いのか、と不可解に思っていました。
 実際、今の社会を見ても、悪い事をした人が平然とのさばると、その分、悪くない人が割を食います。
 ちなみに、おおもとの意味は、「大海には清流も濁流も流れこむ。だから悪も受け入れるのは、大海のように心が広い」というものだそうです。
 しかし、今の大海は、その川から流れてきたマイクロプラスチックなどによって、深刻な汚染をされています。
 広い海なら、どんな汚いものでも流して大丈夫、という知見の低い時代だからこそできた言葉なのでしょう。
 さすがに最近は見なくなりましたが、人間社会にとってかなり迷惑かつ誤った言葉だと思っています。