投票前のTVと投票終了後のTV

 数日前、出先でたまたまテレビがついていました。
 そこで食事をするなど一時間くらい滞在していたのですが、TVはひたすら「北海道の新庄新監督が現役時代に行った逸話」を紹介していました。
 といっても新庄氏に取材をして当時の想いを聞いたわけではありません。
 あの頃に野球を見ていた自分が全部知っている逸話をダラダラと流しただけでした。
 Youtubeあたりで「新庄 伝説」とでも入れて検索すればすぐ出てくるような映像ばかりです。
 ちなみに、先月末は、同じ枠で、自民党総裁選を延々と流していました。

 こうやって、総選挙直前にも関わらず、選挙の事は報じられません。
 前回の国政選挙である2019年の参院選直前では、延々と京都アニメーションの放火事件を流し続けていました。
 ところが、投票が終わると一転して、各局がショー化した「開票速報番組」を流し続けます。
 胡散臭い「評論家」やお笑いタレントが延々と政治を語るわけです。投票前との違いが際立っています。
 選挙中の「報道」とセットで、政治に対する無力感や諦めを植え付けようとしてやっているわけです。

 その酷さには呆れるしかありませんが、報道の自由度が大幅に下がり、権力と癒着して「ジャーナリズム」を失った今の日本商業マスコミなのですから、ある意味仕方ありません。
 この異常な「政・財・報」の癒着体制を前提に、世の中をまともな方向に変えていくのは至難だと思います。
 とはいえ、諦めても仕方ないので、この枠組でどう変えていくかについて、色々と考えていきます。