仕事量を決める基準は二つあります。
一つは、「実現したいこと」を先に決め、それに合わせて人に仕事を割り振る、という方法です。
もう一つは、まず担当する人たちの「できる事」を計算し、それにあわせて、「実現したいこと」の内容を決める、という方法です。
一見、前者のほうがいい結果が出せそうに見えますが、そうではありません。
なぜならば、「実現したいこと」が大きいと、それだけ負担が増えます。さらに、始めてみた結果、「実現したいこと」に費やす仕事量が当初の想定より多かった場合、さらなる過重労働が発生します。
その結果、働く人は疲弊し、仕事の質は下がります。
だから、担当する人の「できる事」を基準に仕事を決めたほうが、結果的にうまくいきます。
ところが、この社会では、前者のほうが一般的です。だから、多くの人が疲弊するうえに、失敗事例が増えているのです。