うますぎる時には注意せよ

 将棋の格言に「うますぎる時には注意せよ」というのがあります。
 当たり前ですが、将棋は自分と相手の二人で指します。
 自分にとってうますぎると展開なのに、相手がそれを甘受するわけがありません。
 だから、「うますぎる」と思った時は、相手がその先に罠を仕掛けてある可能性がある、と指摘する有用な格言です。
 ただ、これは将棋だけにあてはまるものではありません。
 人間社会は将棋と違い、無数の人の利害関係が絡みあっています。
 とはいえ、やはり、自分だけに「うますぎる」事が起きる、というのは冷静に考えて不自然です。
 そういう時は、なにか裏があると思ったほうが安全でしょう。
 それもあって、「上手く行き過ぎている」と思った時は、常に何かおかしいのでは、と用心することにしています。