それぞれの時代の「思い出の場所」

 千葉市役所で用事を済ませ、そこから千葉みなと駅まで歩いて京葉線に載り、蘇我駅で15分ほど乗り換え待ちをしたあと、外房線に乗って誉田駅で下車しました。
 この3つの駅には、それぞれ思い出があります。
 中学のとき、青春18きっぷで蘇我駅に行きました。内房線から外房線に乗り換えようとしていたのだと思います。
 ホームにあった駅そばに行ったのですが、なけなしの小遣いをはたいての旅行なので、そばやうどんでなく、100円くらいのおにぎりを注文しました。
 それを食べていたら、店の方が、めんつゆをスープとしてサービスしてくれました。37年経ちましたが、いまでもよく覚えています。

 千葉みなと駅に初めて行ったのは高校のときでした。開業したばかりの京葉線に乗りに行ったのです。
 当時は、西船橋と千葉みなとを結ぶローカル線でした。未開発の埋立地を走っており、沿線に本当に何もなく、驚いたものでした。
 20分程度乗車して、千葉みなと駅で降り、駅前のバスターミナルから千葉駅に向かいました。
 それまで見ていた何もなかった所から、数分で普通の街に戻ってきたのを見た時の驚きは、35年経った今でもよく覚えています。

 誉田駅に行ったのは、大学2年の秋でした。当時、ここに大学の寮があり、将棋研究会の合宿で行きました。
 電車に乗る時間が短かったのは良かったのですが、寮の担当者が異常な人間で、大変不愉快な日々を過ごす羽目になりました。
 今だったら、全部記録して大学当局に抗議し、問題にしていた事でしょう。
 その不快さも、31年経った今でもよく覚えています。

 そのような思い出を振り返りながら、それぞれの駅で乗ったり乗り換えたり降りたりしました。
 これからもまた、新たな思い出が、それらの駅にできるのだろうな、などと思ったりもしました。