毎年の違和感

 「終戦記念日」という言葉を聞くたび、毎年ながら違和感があります。
 別にこの日で戦争が終わったわけではありません。敗北を伝える放送が聞こえていない地域では戦闘が続いていました。
 さらに言えば、ソ連などで捕虜になった兵士にとっては、これからが過酷な強制労働の始まりだったわけです。
 また、国策で海外に「植民」されていた人々にとっても、厳しい帰国の旅が始まった日でした。
 その過程で、多くの人が命を失ったわけです。
 ですから「8月15日で戦争が終わった」というのは事実ではありません。
 もちろん、大日本帝国政府が降伏を認め、侵略戦争が敗れ去った日が8月15日であるのは事実です。
 だからこそ、「終戦記念日」ではなく、「敗戦記念日」と言うべきだと、この日がくるたびに思っています9。