昔から持っていた違和感

 30年前に勤めはじめた職場では、「来客へのお茶は女性が入れる」という風習がありました。
 役職やキャリアは関係ありません。男性の主任が女性の課長にお茶くみを頼む、などという事も当たり前のように行われていました。
 まあ、ここに限らず、どこでもそうだったとは思いますが…。
 これが、自分にとっては、強い違和感がありました。別に、フェミニズムを勉強していたわけでもないのですが、とにかくおかしいと思ったのです。
 そこで、自分に来客があったときは、自分でお茶を入れて湯呑を運んでいました。
 もちろん、相手の客や、職場の中でそれを批判された事はありませんでした。
 「女性だけがお茶を入れる」に論理的必然性など一切ないわけです。
 ただ、慣習なので、皆、それを当然と思ってやっているのでしょう。
 早く、この「慣習」が、「ジェンダー差別がまかり通っていた未開の時代にあった風習」として過去形になることを願っています。