社説の謎

 新聞の社説というのは、「当社がどのような考えを持っているか」を表明する場所です。
 当然ながら、その考えが、他の記事の土台になるはずです。
 この点では、読売の社説は昔から明白です。自民党政府と大企業を擁護し、原発を推進して戦争を煽る社説を書き、それが紙面に反映されています。数年前は憲法記念日に安倍首相(当時)の改憲主張を「独占インタビュー」したのは、その象徴とも言えるでしょう。
 一方、朝日や毎日の場合、社説では自公政権に対する批判的な事がたまに出たりします。しかし、紙面については読売と大同小異です。実際に、政治部の幹部たちは、首相との会食を重ねていました。
 ならば社説も読売同様、政権礼賛のものにすれば整合性が取れます。
 それをやらない理由がいろいろとあるのでしょうが、少なくともそんな整合性のない社説に価値があるのだろうか、と思っています。