最悪のレガシー

 故・安倍晋三氏の明らかな「実績」と言えるのが、商業マスコミが劣化して権力に追従するようになった、というのがあります。
 もっとも、変わったというよりは、80年前に「先祖返り」した、というほうが適切かもしれませんが…。
 首相になる前に、いわゆる「従軍慰安婦」に関する番組を放送しようとしたNHKに圧力をかけ、放映内容を大幅に改変させました。
 そして、二度目の首相就任以降は、自らを批判するキャスターを降板させるなど、露骨な形で、報道を支配・操作しました。
 その結果、日本の報道の自由度は大幅に下がりました。
 その悪影響は世を去ってからも変わりません。
 昨日からは、選挙直前というにも関わらず、氏を礼賛する番組を各局が流し続けています。
 原因である安倍氏が世を去っても、マスコミは劣化し続ける、というのは本当に悲惨な状態です。
 ある意味、安倍氏の「レガシー」とも言えるでしょう。これをなんとかしないことには、マスコミと一緒に日本社会も劣化し続けます。