１．ＮＥＣ製Windows95マシン

　1997年2月にＮＥＣ製のWindowsパソコンを購入したとき、宣伝文句の一つに「再インストールＣＤがあるので、異常が生じても購入時の状況に戻せます」というのがあって「最新のパソコンはそんな機能もあるのか！」と驚いたものだった。
　そのマシンが最初に再インストールが必要となったのは、購入後半年くらいたった時だった。この時は当時同居していた弟に任せっきりで何もしなかった。そして1999年夏に起動時に異常が生じたために自分でやるのは初体験になる再インストール（再々インストール）を行った。
　とはいえ、このパソコンには再インストール用のマニュアルがあり、特に凝った事をする必要がなければ、何も考えずに完了する。気楽に考えていたこともあり、酒を飲みながらやっていたら、ＨＤＤをフォーマット中に電源コードが抜けてしまった。一瞬青ざめたが、再度やりなおしたら、特に何事もなく再インストールは完了した。
　それから約１年後に、起動ができなくなってしまった。その前のはsafeモードでの起動はできたから、より重傷である。とりあえず起動ディスクで起動し、スキャンディスクをかけたところ、「ハードディスクに傷害があると思われます」みたいな表示が出た。修復もきかず、こうなるともはや再インストール（再々々インストール）しか思いつかない。前回同様にマニュアル通りにやってみたところ、なんとか動くようにはなった。しかしながら、マウスの反応などに異常が発生しており、これは長くはないかなとも思った。
　実際、数ヵ月後にはついにまったくもって起動が不可能になってしまった。ＨＤＤからの異常音もこれまでとは桁違いである。通常の方法では無理に決まっているので「再々々々インストール」を試みたが、起動ディスクを入れて電源を入れても動かない。
　一応、購入店の修理保障期間は残っていたが、自動車を持たない身としては、電車で片道40分パソコン抱えてまで直そうとする気力は最早なかった。26万円のパソコンを3年9ヶ月使ったのだから月換算して6000円弱。これだけ使えば十分だろうということで、廃棄することにした。