ファイターズ対マリーンズはプロ2度目の登板となる須永投手とファイターズ相手に既に3勝している渡辺俊介投手が先発。マリーンズは左の須永投手相手に、福浦選手・李選手・フランコ選手をスタメンから外すという「右打線」で臨みます。須永投手が極端に右打者に弱いというデータがあったのか、前回のKOで須永投手相手ならこのくらいの打線で十分と思ったのかは興味深いところです。
1回は両チーム0点でしたが、2回表の2死から連打でチャンスを作って2・3塁として、そこで一番に入っている西岡選手が「10代対決」を制して2点適時打を放って先制します。この対決がこれから何十回行われるか分かりませんが、「パを代表する対決」みたいに育ってくれると嬉しいものです。
さらに、堀選手の適時打で3点目を取りますが、その裏、実松選手の適時打で1点返されます。ここからは投手戦となり、3回から7回まで両チーム得点がありません。須永投手は5回を5安打6四死球とあまりいい内容ではありませんが、とにもかくにも3失点に抑えています。
そして8回、芝草投手からチャンスを作り、三番手として登板した河本投手から井上選手と堀選手が適時打を打ちます。2週前のこのカードでは活躍した河本投手ですが、今日は古巣にやられました。
この追加点が大きく、その裏、セギノール選手の2ランなどで1点差にされますが、なんとか逆転されず、最後は小林雅英投手が、昨日に続く完璧な投球で、最後は小笠原選手を打ちとって連続セーブを挙げました。
これでファイターズを3タテにして、6月5日以来の4連勝。借金を8と減らして4位に上がり、3位のファイターズとのゲーム差も1.5としました。6月の通算成績は13勝10敗となっています。
なお、この試合でファイターズの田中幸雄選手が二千試合出場を達成しています。
ブルーウェーブ対ホークスは城島選手が3本塁打5打点の大活躍。新垣投手が今期2度目の完封勝利で、8対0と圧勝しました。
ライオンズ対バファローズは、張投手と川尻投手が先発。1回にバファローズが先制しますが、その裏に和田選手の「2イニング連続適時打」で逆転。結局これが決勝打となりました。最後は4対1でライオンズが勝っています。
タイガース対読売は、ペタジーニ選手の3ランで読売が先制。6回裏にタイガース打線がつながり、最後は八木選手の適時打で追いつきますが、直後の7回にローズ選手の本塁打で勝ち越します。さらに、2死1・2塁のピンチで村田選手がレフトに大飛球を放ちますが、金本選手が好捕します。このように、両チームとも「らしい」点の取り方をする接戦となります。
そして8回裏、無死2塁からアリアス選手の一塁内野安打をペタジーニ選手が悪送球して失点するという、これまた「らしい」失点で再び同点に。そして9回裏には赤星選手が安打で出塁し、関本選手が四球で1死1・2塁で代わった前田投手から先ほど好守備を見せた金本選手がセンターにサヨナラ打を放って、試合は決まりました。これでタイガースは5割復帰です。
岐阜で行われたドラゴンズ対カープは、ドラゴンズ先発の朝倉投手が4回までに3失点。さらにリリーフも打たれ、一方、打線はベイル投手に5回まで抑えられ、6回表の時点で6対0となります。
しかし、7連勝中と勢いに乗っているドラゴンズは、6回裏に一挙5点を取って1点差に迫ります。そして9回裏には1死満塁と一打出れば逆転サヨナラのチャンスを作ります。しかし、ここで谷繁選手は2-3から3塁ゴロ。本塁でまず三塁走者になり、さらに一塁転送時に谷繁選手の走路が守備妨害を取られ、一転してゲームセットになりました。捕手であるだけに、普段、「ここを走られたら一番困ると思っているところ」を無意識に走ってしまったのでしょうか。
盛岡で行われたベイスターズ対スワローズは先制・中押し・ダメ押しと効率のいい得点で7対3で勝利。先発の藤井投手は約2年ぶりの勝ち投手となりました。ところで、ラミレス選手が本塁打を打ち、「得意のポーズ」を取ろうとしましたが、地方球場のため、ベンチ前にはカメラがありません。そこでポーズをやりかけてベンチに入ったそうです。その時、画面では本塁打のVTRが流れていたのですが、ラミレス選手なのですから、ベンチ前での映像を他のカメラで追ってほしかったものです。
ところで、バファローズ問題ですが、ここにきて、ライブドアがバファローズ買収希望を表明しました。普通に考えれば「プロ野球の危機に千載一遇のチャンス」と言えますが、オーナー連中の考え方は違うようです。
まず、近鉄の小林球団社長が「球界の大改革を今からやろうとしているんだ。それに逆行する勢力が仕掛けてきたものだろう。近畿日本鉄道をなめるなよ、という思いだ」と言ったそうです。合併発表時に公益事業に携わる身として、回収の見込みがない経営資源を野球に投入するのは会社の性格上、無理だと思うなどと言った人間が、いきなり「球界の大改革」などと言い出すのですから、呆れるよりありません。
だいたい、小林氏に近鉄を赤字にした責任はあるかもしれませんが、近鉄を大会社にしたのは何十年前の先達であって彼ではありません。その輩が、「歴史のある大会社」という虎の威を借りて「なめるなよ」などと言うのですから、情けないのにほどがあります。
そして、「元凶」の読売オーナーは、俺が知らない人は入れないと相変わらずの「将軍様」ぶりを露呈。さらには、金さえあればいいというもんじゃないとも言いました。確かにあれだけの金を投資しながら、優勝回数的にはたいした効果を得る事ができず、視聴率も低迷させた人が言うだけにこの一言だけは「説得力」があります。
一方、会見ではライブドアの堀江社長は、「球団数が減るというのはプロ野球全体が縮小均衡して衰退に向かう」と指摘。それに対し、この半月間、「球団数さらに削減」「一リーグ制は時代の流れ」と言いつづけたオーナー連中は、誰も「球団削減・一リーグでどうやってプロ野球が栄えるか」を語っていません。
個人的にはライブドアはあまり好きな会社ではありませんでした。しかし、堀江社長とオーナー連中とどちらが野球ファンの事を考えているかだけはすぐにわかりました。