携帯情報端末利用記その6・

FOMA その2
 

2003/06/11

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 というわけで、FOMAのN2002を使っていた。しかし、電源に関する不満は増すばかりだった。なにせ、毎日夜に充電しないと翌日には電池が切れるのだ。しかもこれはあくまでも普通に使っていた場合のみだ。メール何本か出したり、サイトを見たりすると、夕方には電池が切れてしまう。待ち合わせがあるのに、電池が切れて、えらい目にあいかけた事も少なからずあった。購入して半年も経たないうちに、後継のFOMAが「これまでよりも電池が3倍もつ」という触れ込みで発売されたが、「第3世代はauからも出ているのだから、機を見てそちらに買い換えよう」と思ったほどだった。
 そのようなある日、Docomoから、「FOMA利用者への優待販売」なるダイレクトメールが届いた。要は「これまで電池の持ちが悪いFOMAに耐えてくれたお礼に(?)、最新の機種に安価で変更できる」というキャンペーンの案内だった。
 とにかく、電池の持ちの悪さに閉口していたので、「ある程度の値段だったら買い換えよう」と決意した。しかし、FOMAユーザー専用の企画なので、値段がよくわからない。あるヨドバシなどは、「キャンペーン価格」が普通の機種変更より高く設定されていたりした。
 結局、幕張本郷駅前のドコモショップが一番安かった。出てから2ヶ月の機種が6,800円なのだからまあまあだろう。機種は富士通のF2501。事前調査などは一切せず、値段だけで決めた。
 早速家で各種機能を確認する。一番最初に気になったのは、やはり電池残量表示機能だった。デフォルトのものはちょっと見づらかったが、パターンが複数用意してあったので、色で電池残量を表示するものにした。

 ところで、説明書をいろいろ読んだところ、意外な事を「発見」した。この機種は特にPIM的機能を売りにしており、住所録・スケジュール帳などが充実している。FOMAとパソコンのUSBを結ぶケーブルを購入すると、MicrosoftのOutlookとデータの同期を取ることができるソフトがついていたのだ。
 かつて携帯情報端末とOutlookの同期を切望ししながらかなわなかった身としては、5年越しの夢が偶然かなった、という感じだった。もっとも、当時とは仕事の内容が変わっており、業務で「手帳」を使う必要性がほとんどなくなっていた。したがって、携帯とパソコンで同期するのはプライベートで使う連絡先・予定表となった。当時ほど有難味はなかったが、やはり夢がかなうのは嬉しいものである。
 ところが、説明書をよく見ると、パソコンとの同期を取るには、別売りの「FOMA用USBケーブルが必要」となっている。同期を取るソフトを無料で添付しているのだから、ついでにケーブルもつけてくれればいいのに、と思ったが、いずれにせよ、買わねばならない。
 しかし、これを買うのが非常に大変だった。ヨドバシなどの量販店に行って店員に尋ねても、紹介されるのは「携帯をパソコンにつないでモデム代わりにするケーブル」か「ケーブルつきの携帯電話支援ソフト」ばかりである。いずれもFOMAには対応していない。ある店では、最初に携帯売場で尋ねたら「パソコン売場に行ってください」と言われ、いざ行ってみたら「携帯売場に行ってください」と言われるほどだった。どうやら、量販店には「FOMA用USBケーブル」の存在は認識されていないようだ。
 仕方がないので、結局ドコモショップに行った。すると「今、切らしておりますので、お取り寄せになります」と言われた。仕方がないので予約をしたが、結局入荷するまでに1ヶ月以上かかった。

 苦労した末、やっとケーブルを入手する。購入のときは、遅くなったお詫びなのか、なぜか合成洗剤1回分が同梱されていた。値段は4,500円とケーブル1本にしては高い。とはいえ、同期・バックアップソフトが無償でついている事を考えれば、「携帯電話支援ソフト」よりは割安と考える事ができるかもしれない。
 早速パソコンとつないで同期を取る。Ootlookに携帯に入れた電話帳・予定表が表示された時は、5年前の望みがかなったという事もあり、嬉しかった。

 というわけで、値段だけで選んだ割には、かつて熱望していた機能がついており、さらにカメラまでついていたと、かなりお得な買い物をした感じがした。もっとも、今回の買い物は、半年前の「電池が1日しか持たない携帯を18,000円で買った」ところに端を発しているわけだから、これでやっとトントン、というのが冷静な考え方なのだろう。


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