アプリケーション雑感

 有名所から無名なものまで、色々なアプリケーションを使った感想です。
 

第1章・ブラウザ

1998/12/23

 筆者が初めて使用したブラウザはIEの3.0である。これは買ったパソコンにプリインストールされていたからで、筆者の趣味・嗜好などとは一切関係はない。
 IEの3.0について特に不満があったわけではない。職場にはネスケの3.0を使っていた人もおり、使わせてもらった事もあったが、特に優れているとも劣っているとも感じなかった。まあこれは筆者にとってのWWWページの閲覧が、文章と画像と音が少々、という程度、だからなのかもしれないが。
 しばらくして、IEのセキュリティに不安がある、という情報を当時同居していた弟が得た。それがきっかけとなり、我が家にもネスケの3.X(だったと思う)を入れた。もちろん性能の差はほとんどなく、特に困った事はなかった。

 その後、97年秋に転居した後もその環境のままだった。WWWページの閲覧において初歩的な事しかやっていなかった筆者としてはブラウザの機能については相変わらず無関心だったのだ。しかし、98年になって、IE・ネスケともバージョン4が登場した。しかも「OSと一体化するIE4.0」だの「ネスケ無料化」など、単なるアプリケーションのバージョンアップではないほど重要な事として報道された。
 報道を読んだ結果、Win95(しかもNECのNX以前)にIE4.0を入れるのはシステムに悪影響を及ぼす可能性がある、という情報を得た。そこですでに標準ブラウザがネスケだった事もあり、雑誌の付録CDにあったネスケの4.03をインストールした。
 普通に使ったところでは、特に旧バージョンとの違いは感じられなかった。いくつかの新たなタグに対応したそうだが、具体的な効果は分からなかった。しかし、不具合のほうはすぐに気になるようになった。なぜなら、その不具合とはJAVAの起動が遅いという、いくつかのサイトを見れば必ず遭遇するものだったからだ。
 定期的に見ているページの場合はまだ覚悟ができているからいい。しかし、検索リンク集などで見て初めて訪れるページのトップにいきなりJAVAがあると本当に困る。ブラウザが止まるだけなら、その時間を利用してメールを見たり、ブラウザをもう一つ立ち上げて他のページを見るなりの対策がある。しかし、JAVA起動中はパソコンそのものが止まるため、何もできなくなるのだ。
 その時はまだ「しばらくすれば修正されるだろう」と楽観していた。そして、バージョンが0.01単位で新しくなるたびにインターネット雑誌を購入してはネスケをアップグレードした。しかし、JAVA起動の問題はなんら進歩がなかった。

 しかし、ついにネスケ4.5の日本語版が配布される、という情報を入手した。「4.0Xからいきなり4.5になるのだから大幅に改良されたに違いない。JAVAの問題も当然直っているだろう」と喜んだ。そして雑誌発売日、早速購入し、まず雑誌に載った「新機能紹介」の記事を読んだ。その内容を見た時は一瞬凍り付いた。
 4.5の最大の特長はメーラー(ネットスケープメッセンジャー)が3画面になるという事だったのである。他に主だったものは現在表示しているページに関連するサイトをワンタッチで表示してくれる「関連サイト」機能くらい(しかもごく一部の大手サイトのみ)。実際の所、筆者にとってはほとんど意味はなかった。
 それどころか、メーラーを起動すると、必ずネスケのポータルサイトのページを読み込みこむようになった。ネスケ社にも都合があるのだろうが、使う側にとってはうっとうしいだけである。さらにプラグインが一つおかしくなるわ、アウトルックが起動しなくなるわと4.5にした後、良くない事がいくつも発生した(アウトルックについては単なる偶然だと思うが)。そして、JAVAの起動は相変わらずだった。
 現在のマシンを使っている間は、ネスケを使わざるをえないが、次にマシンを買い換えたら、おそらく筆者はIEのみになるだろう。理想を言えば、IEでもネスケでもない第三勢力に優れたブラウザを開発してもらいたいのだが…。
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