ある三人の人が、共通の知人であるGという人物の家族について会話していました。
三人が持っている、Gから聞いたその家族の情報は全部異なっています。さらに言うと、自分も以前、この人物に家族の話を聞いたことがあるのですが、それもまた違っていました。
この現実から導き出される結論は、「Gなる人物は、最低でも三人、場合によっては四人全員に嘘をついている」です。
にも関わらず、会話している人たちはだれも、「Gは嘘つきだ」という当然の結論に到達しませんでした。
別に珍しい話ではありません。国会で100回以上も嘘をついた事が明らかになっている元首相も、公の場で「嘘つき」とは呼ばれません。
嘘を嘘と言えず、嘘つきがのさばり続ける社会は必ず悪化します。
その現実を、身近なところから痛感させられた一日になりました。